菅原:微生物って、どんどん、どんどん、繁茂していくから、そこのところだと、取り換えなくても、その微生物だけの能力で相当いい水になっちゃいますよね。
筧:そうですね。それだけでもいい水だと思います。
菅原:この設備って、導入するのはほんとはすっごいお金が掛かるでしょ。
筧:そうですね、かなり経費は掛かります。
菅原:東京都全体をカバーするのに、どのくらいの予算を組んだんですか。
筧:1つ造るのに、百億円単位で設備が掛かります。
菅原:結局そういう意味では、工業用水の混入が見込まれる大首都圏、大阪とか、東京とか、あと静岡とか、そういう辺りが一番汚れやすかなと思うんですけど。
筧:そうですね。大都市圏で、それで、大きな河川の最下流から水を取ってるような所は、原水の水質が悪いですから、おいしい水を供給しようとすると、このような高度浄水処理システムっていうのが有効だと思いますね。
菅原:大阪はどうなんでしょうか。
筧:大阪も、一部高度浄水処理システムを導入してるというふうに聞いています。
菅原:水が汚れる原因としては、昔は排水、生活用水の排水まで川に入っちゃったりとか、あと工業用水の排水、今の中国みたいな、そういうもので、すっごい汚染が進んだ時代もありますけど、今河川の汚れ方も昔ほどではないんですかね。
筧:そうですね。高度成長期は、確かに川の水もだいぶ汚れてまして、当時はまだ下水道も、上流の公共下水道なども完備されてませんでしたから、悪い時代もあったんですけど、徐々には良くなってきてますね。昔に比べるとかなり良くなってると思います。
菅原:そういう意味では、水そのものが、昔に比べると、下水道の発達とか、洗剤を絶対河川に流さないようにするとか、いろんないい形になりましたよね。
筧:そうですね、今は、はい。