菅原:コストっていうのは、厳しい。
高尾:なかなかまだ厳しい。
菅原:産業的には、どのくらいの量を作ればいいわけですか、1日あたり。
高尾:やっぱ1日あたり500トンぐらいを処理していくような話にならないと、採算にはなかなか。それ単体では乗らないんじゃないかなと思ってます。
菅原:500トンを作るっていうことは、出来上がってくるエタノールはどのくらいですか。
高尾:250キロリッターぐらいですかね、1日あたり。
菅原:石油としてもすごい量ですよね。
高尾:そうですね。
菅原:遠くまで行かないで、布から、中東アラブから運んでくるのと同じようなものができちゃうっていうことは、すごいことですね。
高尾:1日500トンやろうと思うと、日本国中の繊維をリサイクルする必要がありますけども、中東から持ってくる石油じゃなくて、日本でエタノールができるっていうことになると、それはいいことだと。
菅原:今、実験段階のプラントから、この次の、本当のビジネスモデルになる、利益採算ベースで赤字にならないような、そういうプラントにシフトする段階にいらっしゃるんですよね。
高尾:そういう実験段階から、ビジネスとしてやる段階に来てるのかなと思ってます。
菅原:その工場はいつできるんですか。
高尾:もうそろそろ出来上がって、来週ぐらいから試運転ができるんじゃないかなと思ってます。
菅原:今度は大きいんでしょ。
高尾:ええ。今までの実験用のプラントからいうと、50倍ぐらいですかね。
菅原:すごいですね。
高尾:大きいプラントができます。
菅原:今度は、失敗したときに、すごい廃棄物の量も増えるし、ちょっとこれはまた大変ですよね、失敗したときはね。
高尾:根本的な問題っていうのは、たぶん、実証実験の方でやり尽くしたと。
菅原:そうですね。だから、腐ることはもうないですよね。
高尾:たぶんないんじゃないかな。
菅原:先ほど伺って、すごく感動的だったのは、今治っていう場所が、すごくいい人たちで、軒を貸してもらえるっていうかね。
高尾:本当、そうです。
菅原:ゼロからプラントを建てたら、10億、20億だと思うんですけど。
高尾:たぶん、それぐらいかかるかもしれない。
菅原:今はそんな桁じゃないんですよね。
高尾:そんな桁じゃないぐらいです。
菅原:染色工場の一部分のタンクを借りられるからですか。
高尾:そうですね。借りたりだとか、中古のものを安く買ってきたりだとか、使わないものをいただいちゃったりだとか。
菅原:皆さん協力してもらってんですね。
高尾:本当、ありがたい限りで。
菅原:そうすると、普通で考えられる予算の10分の1、20分の1ぐらいのコストで。
高尾:できてるかもしれない。
菅原:そうですね。そこで、最終段階のプラントを立ち上げるっていうことですね。
高尾:そうですね。その段階までいければいいなと思ってます。
菅原:かけるコストがちっちゃいっていうことは、成功の確率が高いっていうことにも。
高尾:高くなってくるんじゃないかな。
菅原:なりますよね。
エコ君:突然ですが、エコの素朴な質問コーナー。高尾さんに、エコの質問に答えてもらうエコ。高尾さん、準備はいいエコ?
高尾:大丈夫です。
エコ君:じゃあ、最初の質問。高尾さんが考える究極のリサイクルとは、いったい何だエコ。
高尾:やっぱり、物が生まれて、何か製品ができて、それを全部、ちゃんと元に、ローマテリアルですか、原料に戻していくっていうことが究極のリサイクルだと思います。
エコ君:将来は家でもそうなるエコ?
高尾:そうですね。やっぱり、ごみが出たその場所で、ちゃんとそこで、出た瞬間、何かの装置でリサイクルされて、何か再生品、エタノールとかが出てくるっていうのがいいと思います。各家だとかマンションごとでできるようになるといいんじゃないかなと思います。
エコ君:高尾さんは、実際にどんなリサイクルをしているエコ?
高尾:なかなか、家でリサイクルっていうのは、個人に返ると難しいんですが、電気消したり、ごみ分別してます。
エコ君:高尾さんの奥さんはどうエコ?
高尾:奥さんは、僕がつけっぱなしの電気をいっぱい消してまわってます。