トップ > 大和田哲男さん(2009年10月11日・10月25日放送)

第1回 大和田哲男さん1

2009.10.11,10.25放送

菅原:きょうはその弁当にも関係している冷凍食品というのがテーマなんですよ。

エコ君:冷凍食品エコね。でも、お弁当とどういう関係があるんだエコ?

菅原:忙しいお母さんが、朝、お弁当なんかにもちょっとチンして使ったりとかね、便利なものが多いし、それから大型のところではね、レストランでも、随分私たちの知らないところで使ってるのよ。

エコ君:冷凍食品恐るべしだ、エコ。

菅原:でもね、いいことばっかりじゃないんですよね。長い間冷凍した食品というのは、家の中で冷凍してもそうなんだけど、お刺身とかお肉なんかがどんどん新鮮じゃなくて、色が変わっちゃったりとか、解凍した後、何か嫌なにおいがしたりすんですよね。

エコ君:楽あれば苦あり。人生と一緒エコ。

菅原:それはね、今まではそうだったんですよ。でも、ここに革命的な技術を生み出した、すっごい人が居るんですよね。この生み出した技術のことをCAS(キャス)っていうんですけど、その技術の話をきょうはしたいと思います。

エコ君:CASって何だエコ?

菅原:CASはね、私も初めて聞いたんですけど、セル・アライブ・システムっていうんだって。解凍した後も細胞が生きてるっていう意味なんですよ。

エコ君:何だか難しそうエコ。

菅原:まず、私たちの生活をどういうふうに変えてくれるのか。それから冷凍食品がそんなふうにおいしくなったら、きっと値段も下がるかもしれないし、それから地球全体にそういうのが行き渡ると、古いものが古くなくなるわけだから、食料が足りないっていうことがなくなるかもしれないじゃない?

エコ君:なるほどエコ。何だか面白い話が聞けそうエコ。じゃあ、今回のゲストを紹介するエコ。大和田哲男さんは磁気の力を使い、新鮮な味に限りなく近い状態で保存できる冷凍技術CASシステムを開発したすごい人なんだエコ。

これがCASシステムエコ。見た目は普通の冷蔵庫にも見えるけど、この中には磁気を発生する装置があるエコ。

その技術は食品だけにとどまらず、医学の分野でも注目を集めているんだエコ。麻生元首相も注目する最新テクノロジー。どんな話が聞けるか楽しみエコ。

 

大和田哲男

1944年生まれ。菓子製造装置メーカー、食品メーカーを経て1966年6月、菓子製造機械を製造する株式会社大和田製作所に入社。1975年に「生クリーム凍結機」を開発。1989年2月、アビーインダストリー株式会社(1998年株式会社アビーに社名変更)を設立し、CASの開発を推進。2001年に最初の実用システムが完成して以降、その研究には世界中から注目が集まっている。2008年7月号の米経済誌『フォーブス』では、「ミスター・フリーズ」と題し、1920年代にアメリカで急速凍結が登場して以来の画期的な新技術としてCASが紹介された。