菅原:本屋さんに行くと、ウオーターウオーズとか水資源戦争時代が始まるぞ!とかちょっと怖いんですけど、そういう本がいっぱい並んでいるでしょう。そういう時代にまさに突入しつつあると。そういう時代にはこの700っていうのがものすごく大事なキーワードになると思うんですけれども、そういうことを意識して、他に負けないすごいものを作ろうっていうのはとっても意識しました?
原田:やはり節水でいうと水不足っていう問題も抱えてますので、世界でもパイオニア的な存在、先駆けて出していきたいっていうところは心がけて。
菅原:世界中の今の深刻な水不足、農業用水も不足している、雨は降らない地域はずっと降らないし、逆に振りすぎるところはカテリーナじゃないけども毎年ものすごい被害が出るハリケーンだったり、洪水だったり、世界中が異常気象で渇水地域は特に砂漠が広がっている中国の奥地とかは、水源が気温の上昇とかもあって山に雪がたまらないということで川の水が不足してる、雨が降らない。そういうことで中国なんかでも農業用水がものすごく不足しているし、水が飲めないし、だからとても厳しい状態ですよね。
菅原:世界中の水不足に深刻に悩んでる国が増えてきてるから節水型トイレが普通のスタンダードになって常識になりつつありますよね。私の知っている話だと中国人はもう車、一番高いの3台か4台みんな買って、最高級の何千万単位のもの飽きちゃって、家の中に全部家具もそろえちゃって、次、何っていったら、今はやっぱりきれいなタンク無しのすごいスマートな、それで近付くとピャーッて静かに……。
原田:オートで。
菅原:オートでふたが開いて、それでトルネードでって。中国の大富豪とアメリカの俳優さんたちが今、一番凝っているのは日本のトイレなんだそうですよね。そのぐらい日本のトイレって今、世界中から人気という。え、ってびっくりしちゃうんですけど、その話、聞いて。
エコ君:そうなんだエコ。日本のトイレは海外でもブームになっているエコ。この海外での売り上げグラフを見ても分かるように、TOTOのトイレも5年間で売り上げがおよそ1.5倍の規模に拡大しているんだエコ。
原田:こちらが国別の便器洗浄の規制になります。
菅原:日本、規制がない。
原田:そうなんです。
菅原:遅れているというか、水が豊かにあって、ウオーターウオーズという厳しさを危機感として持ってない国なんですね。
原田:実は日本って水が豊富なのかといえばそうじゃないんです。降水量って世界平均の半分なんですけども、水の使用量でいうと世界平均の2倍使っている、日本人が。
菅原:それは日本っていう国はいろんな意味で平和ボケっていわれるけど、水に関する使い方でもちょっとボケてるわけですね。少ないのに少ないことを認識せず、世界の2倍も使ってるんですか?
原田:要は技術が発達しているんですね、日本っていうのは。そういうところで水が少ないっていうところに気付きにくいのかなとは思ってるんですけど。海外ではやはり6リッターっていうのが今、標準になってるんです。
菅原:この標準は時代とともに変わるわけですよね?
原田:そうです。
菅原:例えばアメリカの一部の地域で4.8ってあるでしょう。これはやっぱり水道が民営化されて値段が高いとか水不足とかと関係している地域ですか。
原田:そうです、カリフォルニア州の一部の地域なんですけども、この4.8っていうのは。
菅原:水も料金、高いですしね。だから実際のところ農業用水としてこれだけ分配する、トイレにこれだけ、それから他にこれだけって政策として分けないと農業用水にするのか家庭用水にするのかで、それからオフィス街で使うのとか、みんな、けんかになっちゃいますよね。
原田:TOTOとしてはやはりこの4.8っていうのが世界のスタンダードな水量になるのではないかと踏んでいます。
菅原:5年10年のうちにはなっていくこと、間違いないでしょうね。もう水戦争が始まってるし、この一番規制のない日本からそれが出たっていうのは本当すごいですね。
原田:そうですね。