トップ > 岸 征男さん(2010年9月12日・9月26日放送)

第12回 岸 征男さん5

(2010.9.12,9.26放送)

エコ君:突然ですが、エコの素朴な質問コーナー。岸さんにエコの素朴な疑問に答えてもらうエコ。岸さん、緊張してるエコ? 

岸:意外と緊張してないですね。

エコ君:じゃ、最初の質問。趣味って何だエコ?

岸:やっぱり、私は物を開発してると、とにかく楽しくてしょうがないんですよ。仕事が私の楽しみ、喜びなんですね。だから、エンジニアで、物づくりで社会貢献ができればなというふうに今は思ってます。

エコ君:岸さん、エコも応援してるエコ。岸さんに質問エコ。100年たったら、できているかもしれない究極の医療福祉機器って何だエコ?

岸:究極の福祉医療機械ですね。やっぱり、私は1番やりたいのは脳障害の子どもたちを治してあげたい。皮膚の再生医療っていうのが今、始まってます。そして、そのうち、内臓の再生。肝臓なんて、あっという間に再生しますよね。ああいうものが脳にもある程度、使えないかなと。本人の個性、感情、それは残したままで運動機能、そういったものが再生できるとすばらしいことだなと思って。これは、私は医学分野が専門じゃないんだけども、そんなことを私はやりたいな、かかわってみたいなというふうに思っています。

エコ君:なるほど。そんな夢がかなったらいいエコね。岸さん、これからも頑張ってほしいエコ。

菅原:自分が障害児を持ってるお父さんとして生きてこられて、何が今、問題なのか。

岸:今はやっぱり、公的なものの補助がないと障害者の方っていうのは生きていけないんですよ。毎年、1兆円ずつ増えていくとか、特に高齢者の問題なんですが、障害者の場合はまだまだ目が本当にいってないんです。彼らを、私は自立させるような仕組みをもっと作りたい。自立することが障害者の方の最終的な目標なんですよね。それは結局は、介護者が居なくてもやってくれる。だから、毎年、1兆円増えるというのは主に人件費が大きなウエイトを占めてる。それを減らすことで、介護者は現状のままで、どんどん増えていってもやれますよというような機械を私は作っていきたいなと思ってる。

菅原:もうそれは、先進国すべての国で高齢化してるでしょ? すべての中で障害者は置き去りですよね。だから、すごく大きなお役目がありますね。

岸:やっぱり、国の文化レベルといいますか、障害者をどういうふうに見てるか。お荷物と見るのか。私は自分の娘を通じて分かったことは、障害者は存在ということだけで周りの人が優しくなるんですよ。だから、障害者というのは決してお荷物じゃなくて、世の中を優しくする、平和にする効果があるな。だから、障害者の方も自分はお荷物じゃないなと、世界を幸せにするんだなという気持ちを持ってもらえるような、文化レベルのもっと上げた国に日本をしたいなと私は思ってますけどね。

菅原:すばらしいですね。私がずっと最初から聞いてて、もしも、お嬢さんがそういう障害に見舞われなかったら、こんな開発は1つも生まれなくて、全世界に貢献するっていう、こんなすばらしい物は、もしかしたら、できなかったかもしれないから、そういう意味ではお嬢さんと二人三脚でずっと開発を続けてこられて、これからもずっとやられるということはすばらしいですね。本当に今日はありがとうございました。

岸:ありがとうございました。