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「がんとの向き合い方」

(2010.9.19放送)

今回、様々な調査を行い、中国上海でのがん患者の実情を目の当たりにした菅原。中国は、明るく、笑顔を絶やさず、前向きにがんと向き合っていた。そのことを雄弁に物語ってくれた場面がある。それはがん学校での出来事。この日、上海ガン学校で活動する卒業生たちで作るクラブの発表会が行われた。

この発表会で披露する人は学校の卒業生で、皆、がん患者である。そのクラブは病状やがんの部位別に別れ活動を行い、在校生に対して定期的に発表することで現在の生徒たちに手本と希望を伝えている。

今、踊ってるは乳がんのがん患者。手術で乳房を切除した女性たち。

歌を歌ってるのは、李景奇さん。この歌は、「祖国心優しい母」という中国では有名な曲。その歌唱力に圧倒される。彼は舌癌のがん患者。手術で舌の1/3を切除したという。当時は手術により、声を出す機能が低下し、歌を歌うこと、ましてや話すことすら難しかった。そんな境遇にあってなお歌を歌う。

がん学校で学び、リハビリをした結果、ここまで回復していることをみんなの前で発表し、自信をつけさせることが目的だ。

続いてはミュージカルのステージ登場した車した女性は16年前乳ガン発覚した。現在は高血圧による合併症の心配があり、「安静にした方が」という周囲の反対を押しきってステージに立った。

そして彼女は立ち上がり、踊る。彼女は現在75歳。このクラブ一番の高齢者である。

喉頭癌の患者たちで活動しているグループは詩の朗読を披露。喉を使わずお腹の力だけで話す方法を学び、拡声器を使って声を出す。

そして、菅原もステージに呼ばれた。発表会の最後は菅原も混じり、学校の生徒たちと手話でメッセージを交換する。感謝を意味するこの曲にはがん学校のみんなの思いが込められていた。

菅原:生きていることの力強さとか、凄く感動しました。支えてる人達の力強さと愛の深さを感じました。

ーーがん学校のクラブ発表会。そこで見られたのは、自らの病を受け入れ、前向きに克服するという彼らのがんとの向き合い方だった。そして、そこには、それぞれが持つ悩みを乗り越え、お互いを励ましあう本当の意味での心の交流の場があった。